WordPress(ワードプレス)でホームページを作ったあと、そのまま放置していませんか?
今や多くの企業や店舗が利用しているWordPress。初期費用を抑えながら、デザインや機能を自由にカスタマイズできる便利なツールとして、ホームページ制作の現場でも主流になっています。
でも、ここで意外と見落とされがちなのが、「作った後の管理」のことです。
WordPressは世界中の開発者が使える「オープンソース」という仕組みで成り立っています。
「オープンソース」で作られたものは、自由度が高い反面、セキュリティ管理や更新作業はユーザー側に委ねられているのです。
その結果、
- サイトの表示が突然崩れる
- 管理画面にログインできない
- 最悪の場合、サイトが乗っ取られる
なんてことも、実際に多くのサイトで起きています。
「せっかく作ったホームページ、ずっと安心して使い続けたい」と思っている方に知ってほしいのが、“運用保守契約”という選択肢です。
「でも、運用と保守って何が違うの?」
「契約すると、実際にはどんなことをしてくれるの?」
と疑問に感じますよね。
この記事では、そんな疑問を持つ初心者の方に向けて、ホームページの“運用”と“保守”の役割や内容をわかりやすく解説していきます。
そもそも「運用保守」って何?
ホームページの運用保守とは、簡単に言うと「作ったホームページを安全に、そして成果が出るように使い続けるためのサポート」のことです。
運用=ホームページを育てていくこと
保守=ホームページを守ること
この2つを車で例えるなら、運用は定期的な洗車やナビの更新など、見た目や使いやすさをよくすることで、保守はエンジンの点検やオイル交換など、故障しないようにすること。
長く使うために車のメンテナンスが必要なように、ホームページも定期的なメンテナンスが必要です。
運用はホームページを育てていくための活動
ホームページは「作って終わり」ではなく、公開後に育てていくことが大切です。
情報を更新したり、お客様にとって使いやすいように改善したりしないと、せっかくのホームページも見てもらえなくなってしまいます。
よくある運用の例
項目 | 内容 |
---|---|
お知らせやブログの更新 | 「夏季休業のお知らせ」「イベントのご案内」などを掲載 |
文章や写真の差し替え | 新しいスタッフの紹介、サービス内容の変更、写真の入れ替えなど |
検索で見つかりやすくする工夫(SEO対策) | タイトルの調整、説明文の見直し、キーワードの最適化など |
アクセス数の確認と改善 | どのページがよく見られているかをレポートし、改善のヒントを提案 |
お問い合わせフォームや予約機能の変更 | 質問項目の追加、スパム対策など |
キャンペーンやイベントページの作成 | 期間限定の情報ページや特設バナーの設置など |
運用をしっかり行うことで、ホームページからの集客力や信頼性がぐんとアップします。
保守はトラブルを未然に防ぐための管理と対応
一方、保守とはホームページが壊れないように守るための作業です。
WordPressはとても便利ですが、更新や管理を怠ると、動作が不安定になったり、最悪の場合ハッキングされてしまうこともあります。
WordPressは世界中で使われているため、ハッキングや脆弱性への対策も重要になります。
WordPressサイトの保守業務例
項目 | 内容 |
---|---|
WordPress本体のアップデート | セキュリティ対応や機能改善のためのバージョン更新 |
プラグイン・テーマの更新 | 脆弱性対応、互換性確保のための定期的な更新 |
バックアップの取得 | データやファイルの定期バックアップ(毎週・毎月など) |
セキュリティ対策 | ファイアウォール設定、不正アクセスの監視、ログイン試行制限など |
SSL証明書の管理 | 常時SSL化(https対応)の設定、証明書の更新管理 |
動作確認・エラー監視 | ページ表示の不具合や404エラーなどの検出と修正 |
トラブル発生時の復旧対応 | サイトが表示されない・ウイルス感染・メール不具合などへの緊急対応 |
サーバー・ドメインの管理代行 | サーバー契約更新やドメイン更新のサポート、設定変更など |
WordPressの保守作業をすることで、「ページが真っ白になった!」「メールが届かない!」など、万が一の時の復旧対応に対応できます。
これらは「何も起きないようにするための準備」ですが、トラブルは突然やってくるため、保守がしっかりしているかどうかで対応スピードが大きく変わります。
運用保守契約のメリットとデメリット
ホームページ制作会社に運用保守契約を案内されたとき、契約前に気になるのが「結局、契約するとどんな良いことがあるの?」「逆に注意点は?」ということですよね。
ここでは、運用保守契約を結ぶメリット・デメリットを整理してご紹介します。
メリット
- 専門知識がいらない
- トラブル時にすぐ対応してもらえる
- 常に最新&安全な状態をキープできる
- 集客や成果改善の提案も受けられる
自分で調べたり、更新やトラブル対応をする必要がなくなるため、余計な心配をすることなく、自分の事業に専念できることが一番のメリットです。
運用保守契約の内容によっては、アクセス解析やSEO改善のサポートがあるため、ホームページからの集客に力を入れたい方におすすめです。
デメリット
- 月額コストがかかる
- 契約内容によっては柔軟性に欠ける
- 対応スピードは業者次第
運用保守には一定の固定費が発生します。
契約プランによっては作業回数や範囲に制限があるので、プラン内容はよく検討しましょう。
業者によっては対応が遅かったり、サポートが不十分だったりするので、事前確認が必要です。
運用と保守、どちらも必要な理由
運用だけではトラブル時に対処できず、保守だけではサイトの成果が上がりません。
つまり、「安全に使い続けるための保守」+「成果を出すための運用」が揃って初めて、ホームページは本来の役割を果たします。
ホームページは会社やお店の“顔”です。その“顔”が動かなくなったり、情報が古いままだったりすると、知らないうちに信頼を失ってしまうことも。
自分たちで管理する時間や手間、リスクを考えたときに、「月々数千円〜で安心が買える」と考える方も多くいらっしゃいます。
「手間」と「安心・成果」を天秤にかけて考えましょう。
運用保守契約は“安心して成果を出すためのサポート”です。
「何かあったら誰に相談すればいいかわからない」
「もっと効果を出したいけど、どう改善したらいいのか迷う」
そんなとき、運用保守契約があれば、信頼できるプロが一緒に支えてくれます。
気になる方は、まずは契約内容を確認し、自社に必要なサポートが入っているか見てみましょう。